2017年02月08日
『この世界の片隅に』を観よう!!
『この世界の片隅に』
Tジョイ久留米で先週土曜から上映始まりました!
Tジョイ久留米の当日の上映時間はこちら
せっかく久留米で上映されるんだから、観客少ないと悲しいので宣伝します!(`;ω;´)
やーーーーっと観てきました!
素晴らしかった!
とにかく素晴らしいので、劇場で見てほしい(`;ω;´)
昨年11月頃から全国の少数の映画館で上映が始まって、
作品の良さからじわじわ館数を増やしながら、
キネ旬の作品賞と監督賞(日本で最も尊敬される映画の賞)をとったりしてましたが、
とうとう久留米でまで上映開始!
キャナルの映画館では11月の公開以降、未だにかかってるロングラン。
戦時中の広島と呉を舞台にしてるので、戦争映画だったり原爆を描く映画のように思われるかもしれませんが、
夫婦と家族の愛情を描く作品です。
(当然、悲しいことも起こるんですが)
他の人より特別でもなく、大げさでもなく、
強くあったりすることも、逆に弱過ぎることもなく、
ただそこに生きている人が、ちゃんと生きている。
人を好きになったり、大事にしたりする形や表現は人それぞれなんだけど、
そのそれぞれの想いを丁寧に描いてる。
アニメ作品ですが、
漫画っぽい表情のキャラクターと、
丹念に事実に基づいて描いた背景や衣服、道具が、
うまい具合にリアリティとファンタジーを繋いでいる、
バランス感覚が素晴らしいです。
あと、今回は主人公すずの声優として出演の「のん(元・能年玲奈)」が素晴らしい。
オープニングで10歳位の声で登場しますが、そこから心を鷲掴みにされましたΣ(゚Д゚)
(「あまちゃん」もほとんど見てないのであんまり知らないんだけど)
作品の中では「お姉さん」がとてもいいキャラクターで、
この物語のとても大事なアクセントになってます。
一番リアリティのある人物かもしれない。
とにかく久留米に来てる時に見ないと損します!
2016年09月21日
『シンゴジラ』のもう少し個人的な感想
『シンゴジラ』のもう少し個人的な感想
ネタバレもあるかも。
『シン・ゴジラ』の前向きな感想はこちらに書きましたが、
ここではもう少し個人的に掘り下げていきます。
けっこう面白かったんでよかったんですが個人的にもっと考えたい。
観賞後すぐに思ったのは「よく分からなかったなぁ」でした。
映画は、序盤では会議に次ぐ会議、
会議のための会議などがパッパッと移り変わってテンポを出して、
「なんだこれ?お役所仕事を揶揄するコメディなのかな?」
とか思ったんですが、そんなものに脱線すること無く、
徐々に被害も対応も未曾有のものに拡大していく。
敗北→努力→勝利のテンポ感、
圧倒的な規模の巨大さ、
ゴジラ対日本の戦いが次々にヒートアップする2時間のメリハリの利いた構成は、
飽きずに見れて上手いなと感心しました。
大ヒットの理由も、
単純な物語の幹からは逸れずに、
枝葉の部分には情報を盛り込んで、
多様な見方を許容しうる作品になっている、
そんな論評も納得できるものです。
朝日新聞の記事
http://www.asahi.com/sp/articles/ASJ9B5SR3J9BULZU00B.html
この前見た『君の名は。』に引き続き、これまた震災・原発事故後の映画と言えます。
あの大震災・原発事故に対して我々はどう対処し現在どうなってるのか、 全てが見事にゴジラに凝縮されてます。
(実生活視点の被害という部分はきれいに削ぎ落としてて、この部分では物足りないのだが。)
しかし、あらゆる問題がゴジラというものに凝縮されているけど、実はこれすら映画の枝葉なのではないかと思えるのです。
震災とか、原発とか、政治とか、文明や科学の在り方とか、
作品のテーマとしてありそうなややこしいことは、
作り手イメージと観客の実感とをシンクロさせる一つの舞台装置に過ぎず、
全てが枝葉でしかない。
ではこの作品のテーマは何かというと、
「自衛隊かっこいい!」
という単純なものしかないのではないか。
要するに、始めに書いた通り、
「男の子のごっこ遊びを映像化」しただけなんじゃないかなと思うのです。
ひっかかる枝葉が多いほど、刺激を受けて観客自身が考えさせられる。
しかし枝葉を取り除いた先には、あまりにも単純なテーマしかない。
みんなが遊べる風船は、どんなに掴んでみてもその芯には決して触れられない。
そんな空虚感が、
私の中の「よく分からなかった」の正体なのかもしれません。
ネタバレもあるかも。
『シン・ゴジラ』の前向きな感想はこちらに書きましたが、
ここではもう少し個人的に掘り下げていきます。
けっこう面白かったんでよかったんですが個人的にもっと考えたい。
観賞後すぐに思ったのは「よく分からなかったなぁ」でした。
映画は、序盤では会議に次ぐ会議、
会議のための会議などがパッパッと移り変わってテンポを出して、
「なんだこれ?お役所仕事を揶揄するコメディなのかな?」
とか思ったんですが、そんなものに脱線すること無く、
徐々に被害も対応も未曾有のものに拡大していく。
敗北→努力→勝利のテンポ感、
圧倒的な規模の巨大さ、
ゴジラ対日本の戦いが次々にヒートアップする2時間のメリハリの利いた構成は、
飽きずに見れて上手いなと感心しました。
大ヒットの理由も、
単純な物語の幹からは逸れずに、
枝葉の部分には情報を盛り込んで、
多様な見方を許容しうる作品になっている、
そんな論評も納得できるものです。
朝日新聞の記事
http://www.asahi.com/sp/articles/ASJ9B5SR3J9BULZU00B.html
この前見た『君の名は。』に引き続き、これまた震災・原発事故後の映画と言えます。
あの大震災・原発事故に対して我々はどう対処し現在どうなってるのか、 全てが見事にゴジラに凝縮されてます。
(実生活視点の被害という部分はきれいに削ぎ落としてて、この部分では物足りないのだが。)
しかし、あらゆる問題がゴジラというものに凝縮されているけど、実はこれすら映画の枝葉なのではないかと思えるのです。
震災とか、原発とか、政治とか、文明や科学の在り方とか、
作品のテーマとしてありそうなややこしいことは、
作り手イメージと観客の実感とをシンクロさせる一つの舞台装置に過ぎず、
全てが枝葉でしかない。
ではこの作品のテーマは何かというと、
「自衛隊かっこいい!」
という単純なものしかないのではないか。
要するに、始めに書いた通り、
「男の子のごっこ遊びを映像化」しただけなんじゃないかなと思うのです。
ひっかかる枝葉が多いほど、刺激を受けて観客自身が考えさせられる。
しかし枝葉を取り除いた先には、あまりにも単純なテーマしかない。
みんなが遊べる風船は、どんなに掴んでみてもその芯には決して触れられない。
そんな空虚感が、
私の中の「よく分からなかった」の正体なのかもしれません。
2016年09月21日
『シン・ゴジラ』感想
『シン・ゴジラ』公式サイト
http://www.shin-godzilla.jp/sp/index.html
観てきました!
『シン・ゴジラ』
総監督は庵野秀明
大ヒットだそうです。よかったね(^^)
男の子のおもちゃ遊びやごっこ遊びを、
大人が人智を結集して映像化した、そんな映画でした。
男の子が怪獣の人形持って「ガオー!ガオー!ズガーン!」
とひとしきりやったあと、
もう片方の手に戦闘機の模型持って「グイーン!バババババ!ドカーン!」
と双方の手で戦い合わせたあげく、
戦闘機持った方の手を高々と掲げて「勝ったーー!」
・・・みたいな映画。
ゴジラが出てきて暴れて、それを退治する、って物語の幹は単純。
その単純な物語を、
敗北→努力→勝利のテンポと、
圧倒的な規模で、
2時間飽きさせないように魅せてくれます。
なーーんも考えずに見てると東京がガンガン壊れまくって爽快になってきます。
「ゴジラすげーーーーー」
「ゴジラ強えーーーーーw」
「ちょっw やりすぎwww」です。
こんな男の子のおもちゃ遊びみたいな映画にカップルで見に行ったりして大ヒットのようです。
不思議ですね。
ちなみに私は当然独りで観に行きました。
以上・・・m(__)m
もうちょっと個人的に掘り下げた感想はこちら↓
ややネタバレになるかも。
『シンゴジラ』のもう少し個人的な感想
2016年09月14日
『君の名は。』のもう少し個人的な感想
『君の名は。』のここが苦手だった( ´△`)
いい部分を見つめて書くと、前のような爽やかな感想が書けるもんだな。
ここからはもうちょっと一般向けでない私の映画感想です。
ネタバレは極力しない方向です。
新海作品見たのは3作目だけど、あまり得意ではない。
今回プロットはとてもよく出来てると思う。
けど見終わったあと
「うーん、やっぱり苦手だわ(-_-;)」
と思い、この苦手意識の原因を探ってみた。
まず根本的に、
「死ぬことで感動させようとする話が苦手病」な上に、
「ハッピーエンドで終わる話が苦手病」なんです。
だからハッピーエンドの作品はどうしても曇った眼で見てしまうw 乱視?ww
決定的なのはモノローグで何でも語ってしまうところ。これが新海作品の苦手ポイント。
情景描写が心理描写と繋がるような文学的表現は映画としても素晴らしいんだけど、
さらに畳み掛けるようにその心理を全部モノローグで語らせてしまうのが、私にはとても居心地悪い。
「全部しゃべってるやん!」って思っちゃうだな。じゃあ映像の意味は?( ´△`)
実写では映り込んだ様々なものや役者の演技によって、
監督の意図しない情報が作品に入ってしまい、情報量が多くなったり奥行きが出たりもする。
けどアニメって、描いてるもの以外は映らない。
なので実写より情報量が少なく、監督の意図通りに作れる。逆に意図通りにしか作れない。
そこにきて更にモノローグによって、その人物の心理面も監督の意図だけを表現してしまう。
分かりやすいくていいんだけど、
これが私には読み取りの余裕がなく、窮屈に感じてしまうのかもしれない。
新海監督はたった一人で完成度の高い小品を作り、そこから有名になっていったという経歴もあり、
もしかすると今でも一人で製作しているような、自分の描きたいものを描いて、
それ以外の意図しない情報や奥行きが入り込むのが苦手なのかもしれないなあと。
あと、なんか話が綺麗過ぎるのよね。
たぶんこの綺麗過ぎる感・・・人間のドロドロした部分が少ない・・・かなあ・・・。
綺麗な男女がほんのちょっとしたきっかけですれ違って、
少しづつ揺れ動きながら距離を縮めていって、
一気にぐわーっと・・・・・・恥ずかしいんですわww(。>﹏<。)ww
こっ恥ずかしくて見ていられないw
だから好きな人は好きな作品なんだと思う。それは認める。
僕は苦手ってだけでw
最後にもうひとつ気になるのは震災後の物語としてのこと。
「大事なこと、忘れちゃいけないことでも、時の流れでだんだん忘れていってしまうよね」
ってことが今作の大きなテーマかなと思うんだけど、
その一つとして「大震災のこと忘れちゃいけないぞ!」ってのが描かれてると思うんです。
そして、それを想起させるものを物語に組み込んで、
さらにハッピーエンドで終わらせられるほどの時間が経ったのかなぁ・・・と複雑な気分でした。
東日本大震災も少しづつ遠くの記憶になってしまっている私がいます。
個人的に去年福島に行ったのにそれすら薄らいでる。
それは事実です。
しかし大震災を思い出してしまうと、
このエンディングでは何か煮え切らないものが残ってしまいました。
僕には、ハッピーな終わり方にできるほどの割り切れる時間は、まだ経ってないようです。
けど確かに思い出すことが出来たので、今週末からの震災復興イベントでささやかですが応援したいなと、気持ちを新たにできました。
他にもハッピーエンドが苦手な理由とか、
生活感がどうたらとかも考えたけど、それは今作に限らないのでまたの機会にm(_ _)m
いい部分を見つめて書くと、前のような爽やかな感想が書けるもんだな。
ここからはもうちょっと一般向けでない私の映画感想です。
ネタバレは極力しない方向です。
新海作品見たのは3作目だけど、あまり得意ではない。
今回プロットはとてもよく出来てると思う。
けど見終わったあと
「うーん、やっぱり苦手だわ(-_-;)」
と思い、この苦手意識の原因を探ってみた。
まず根本的に、
「死ぬことで感動させようとする話が苦手病」な上に、
「ハッピーエンドで終わる話が苦手病」なんです。
だからハッピーエンドの作品はどうしても曇った眼で見てしまうw 乱視?ww
決定的なのはモノローグで何でも語ってしまうところ。これが新海作品の苦手ポイント。
情景描写が心理描写と繋がるような文学的表現は映画としても素晴らしいんだけど、
さらに畳み掛けるようにその心理を全部モノローグで語らせてしまうのが、私にはとても居心地悪い。
「全部しゃべってるやん!」って思っちゃうだな。じゃあ映像の意味は?( ´△`)
実写では映り込んだ様々なものや役者の演技によって、
監督の意図しない情報が作品に入ってしまい、情報量が多くなったり奥行きが出たりもする。
けどアニメって、描いてるもの以外は映らない。
なので実写より情報量が少なく、監督の意図通りに作れる。逆に意図通りにしか作れない。
そこにきて更にモノローグによって、その人物の心理面も監督の意図だけを表現してしまう。
分かりやすいくていいんだけど、
これが私には読み取りの余裕がなく、窮屈に感じてしまうのかもしれない。
新海監督はたった一人で完成度の高い小品を作り、そこから有名になっていったという経歴もあり、
もしかすると今でも一人で製作しているような、自分の描きたいものを描いて、
それ以外の意図しない情報や奥行きが入り込むのが苦手なのかもしれないなあと。
あと、なんか話が綺麗過ぎるのよね。
たぶんこの綺麗過ぎる感・・・人間のドロドロした部分が少ない・・・かなあ・・・。
綺麗な男女がほんのちょっとしたきっかけですれ違って、
少しづつ揺れ動きながら距離を縮めていって、
一気にぐわーっと・・・・・・恥ずかしいんですわww(。>﹏<。)ww
こっ恥ずかしくて見ていられないw
だから好きな人は好きな作品なんだと思う。それは認める。
僕は苦手ってだけでw
最後にもうひとつ気になるのは震災後の物語としてのこと。
「大事なこと、忘れちゃいけないことでも、時の流れでだんだん忘れていってしまうよね」
ってことが今作の大きなテーマかなと思うんだけど、
その一つとして「大震災のこと忘れちゃいけないぞ!」ってのが描かれてると思うんです。
そして、それを想起させるものを物語に組み込んで、
さらにハッピーエンドで終わらせられるほどの時間が経ったのかなぁ・・・と複雑な気分でした。
東日本大震災も少しづつ遠くの記憶になってしまっている私がいます。
個人的に去年福島に行ったのにそれすら薄らいでる。
それは事実です。
しかし大震災を思い出してしまうと、
このエンディングでは何か煮え切らないものが残ってしまいました。
僕には、ハッピーな終わり方にできるほどの割り切れる時間は、まだ経ってないようです。
けど確かに思い出すことが出来たので、今週末からの震災復興イベントでささやかですが応援したいなと、気持ちを新たにできました。
他にもハッピーエンドが苦手な理由とか、
生活感がどうたらとかも考えたけど、それは今作に限らないのでまたの機会にm(_ _)m
2016年09月14日
『君の名は。』感想
『君の名は。』公式サイト
観てきました!
『君の名は。』
監督は新海誠。
なんか話題になっとるみたいね。
久しぶりに映画行ったわ。やっぱり映画館だよね。
残り3ヶ月ちょっと、がんばろう!
ええっとね・・・私が苦手な青春恋愛物語でした(^_^;)
大事なのはこの作品は震災以降の物語として、
「あのことを忘れちゃダメだぞ!」という思いを埋め込んでて、
更にこれをハッピーエンドとして描いてて、潔いなと感じました。
そういう作品が作れて、さらには評価される。
5年という年月はそういう年月なのかもしれないなあと。
新海誠監督作品は『秒速』と『言の葉』をgyao無料で見た程度ですが、
今作も同様に情景描写が心理描写と繋がってて文学的で好感が持て、
それがほどよくリアルかつキラキラした絵と見事に融合してます。
物語もすれ違いにより徐々に惹かれあう二人を縦糸に、
都会の暮らしと田舎の文化、この世とあの世などを横糸にして、
それをファンタジーにより、まさに組紐のように精巧に絡めて織り上げ、
よく出来たプロットだなと感心。
さらに軽快な音楽も上手く合わさってて、
アニメに敷居の高さを感じてる人でも、気軽に見れる良い作品ではないかなと。
ただ僕は、こっ恥ずかしいので苦手なんですわ、恋愛映画(*/□\*)カッテニヤッテロ
こんな真っ白な感想は面白くなく、もうちょっと個人的な感想は以下のページに(^_^;)
ネタバレは出来るだけしてないつもりです。
『君の名は。』のもう少し個人的な感想